【あたまに効くサプリメント 第94号】

おはようございます。
日本ランドエンジニアリング株式会社の大橋です。

コラムは、家族信託について。
前回の続きという形でお届けしています。
弱者の方便という視点がポイントになりそうです。

新ビジネスを探るは、
昔から続けているゲーム開発会社からの気づきを
書いてみました。

今回もどうぞお楽しみください。

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 あたまに効くサプリメント(毎月1日、16日発行) 第94号
 
 2019/7/1 発行:日本ランドエンジニアリング株式会社
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■目次
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■1 コラム

■2 弊社セミナー情報

■3 新ビジネスを探る

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■1 コラム
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家族信託2

 前回、家族信託について書いたが、お世話になっている弁護士の先生から
貴重な意見を頂いた。「あたまに効くサプリメント」も、あまり効かないので、
止めようかと思っていたが、意見をいただいたことにより、
読んでいただいている人がみえて少しホットした。

 弁護士の先生からは、家族信託が黎明期であるがゆえに、既存の制度を利用して、
家族信託つぶしのようなことも起きている。また起きる可能性があるとの事だった。

 不動産鑑定士の目から見ても、家族信託の制度は、委託者の所有権が
名目上受託者に移転し、受託者が信託物件の処分権までもつことは、カルチャーショックである。

 家族信託の安全性については、未だ不明であることは確かだが、
税法上のメリットがないことは、安全性を高める要素の一つと考えられる。
「こうすると相続税は少なくなりますよ。」という制度ではない。
まず新しい制度の安全性・安定性を考える場合、「税法上のメリットがあるか、否か」が
重要な論点の一つと考えられる。税法上のメリットがほとんどない場合には、
損害賠償請求等が少ない。

 ある経営不振の企業が、所有不動産を売却処分した。
当該企業の債権者は、「これは真正売買ではない。」と訴訟を起こし、
当該不動産を買収した企業に対し、不動産の所有権の返還を求めたが、訴訟で負けた。
売買価格に関して不動産鑑定評価書が添付され、当該不動産の「時価」であることが認められたこと、
実際に「売買代金が授受されていた。」ことから、真正売買と認められた。

 公正証書で委託者の意思が確認でき、その結果として信託物件の売買を行うにしても
適正な金額(不動産鑑定評価書の添付は必要か不明であるが)で処分され、
その利益金が委託者=受益者に適正に配分されれば、争点は絞られてくるであろう。

 借地借家法が改定され定期借地権が認められるようになり20年以上経過した。
借地人が、自己破産、倒産等の場合には、契約が解除されると借地契約書には記載されている。
公正証書もまかれている。それでも定期借地権を権原とする建物の競売評価を何件も経験した。
法律は弁証法の構成になっている。
「正(テーゼ)」・「反(アンチテーゼ)」・「合(ジンテーゼ)」結果として本来の意図とは
異なる法的な意味を持つことになる場合もある。

 私は、家族信託は弱者の方便と考える。民法は不特定の多数を守るためにあるが、
守られない弱者が使うべき方便の一つと考える。LGBT等は必ずしも法的に
保護されているわけではない。(法定相続人になれない)平均寿命が長くなった時代では、
認知症等も極めて高いリスクとなっている。ちなみに私の父親は、田んぼを1町7反まで増やし、
3年前95歳でなくなった。82歳で認知症になった。

 不動産鑑定士になった私は、田んぼを管理する体力がない。農地を処分すべきとは
10年以上まえから考えていたが、名義上の所有者が認知症であり何もできなかった。
今、私は草刈りで青息吐息である。弱者はどこにでもいる。

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■2 弊社セミナー情報
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【不動産「考える力アップ!!」セミナー】

不動産の知識を広げ、理解を深め、自分で考える力を身につけることを
目的にしたセミナーです。

★セミナー日程
2019年7月24日(水)14:00~16:00「第2回 インバウンドと不動産市場」
講師:不動産鑑定士 松田 静雄
会場:ウィンクあいち13階会議室 1307
参加費:3000円
定員:40名

最新のセミナー情報はこちらからご確認ください。
https://n-le.jp/seminar-info/

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■3 新ビジネスを探る
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カイロソフトのビジネス手法

スタッフ大橋です。
今回はゲーム開発におけるビジネス手法についてです。

カイロソフトという会社があります。
ドット絵で2D(平面)の今で言えば「レトロゲーム」と言われるかもしれません。
そういった特徴をもったゲームを開発しているのが特徴です。

ゲーム開発をしてゲームを売っているわけですが、
ゲーム自体の面白さよりも、最も面白かったのは社員の採用であったり、
そのゲームの作り方でした。

簡単にいえば、
・採用する人は何を作りたいか決まっている人
・当然、カイロソフトのゲームが好きな人
・その人がいるからこういうゲームを作る
というやり方です。

会社や組織は属人性を排除しがちになりやすいですが、
属人性を活かし作っていくということです。

これは簡単に真似出来るかといわれると、
「こういうものを作りたい」と言えるだけの経験を重ねて磨いた人が
ノックしてくれないといけないわけですから、一定の粘りや認知度が必要となります。
また、こういうものが作りたいとは、逆にいえば、
それくらいゲームをやったり、開発をしたり、何かしら実力がある人とも言えます。
自ら出来る人であって、「誰かにやってもらう人」ではNGということでしょう。

ところでこの会社をどこで私が知ったかというと、高校生の頃まで遡ります。
当時親にWindows95のパソコンを買ってもらって色々遊んでいました。
その頃はインターネット回線自体が低速でしたので、
パソコン雑誌にCDが添付され、ソフトやゲームを配布するという時代でした。

そういうパソコン雑誌で入賞を果たしていたのがカイロソフトの代表でした。
自分が高校生ながらすごい人がいるものだという覚えがあります。
今でも覚えているのが、「ゲーム発展途上国」というゲーム会社を経営する
シミュレーションゲームです。

このゲームを見たときに、作者は少なくとも大学生であったり、ゲーム開発をしている
大人が作ったのだと思いこんでいたのですが、なんと中学生が作ったということを
インタビュー記事を見て驚きました。20年経って初めて知ったという驚きです。
つまり、同年代の人だったということです。

その作者は個人でゲーム開発を10年やり、今は法人化してゲーム開発を続けている。
非常に面白いですよね。

今の時代こうすればいいというやり方がないわけですが、
ゲーム開発という売上が安定しない業界で20年も続けているのは非常にすごいことだと思いました。

逆にいえば、自分たちのやり方を確立しつつ、
それが一定の手応えがあるならば、通用するとも言えます。

参考にしたインタビュー記事は長いですが、小さな組織で勝つという視点や
独自のやり方で結果を出すというところで、参考になるかもしれません。

今回は以上です。

参考サイト
https://kairosoft.net/
https://news.denfaminicogamer.jp/interview/181218
https://news.denfaminicogamer.jp/interview/181218/2


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