【あたまに効くサプリメント 第23号】

おはようございます。
日本ランドエンジニアリング株式会社 不動産鑑定士の松田です。

炎暑しのぎがたいこのごろですが、いかがお過ごしでしょうか。

今年は、この30日が土用の丑の日ですが、
今から行きつけのお店に鰻を食べに行くのを楽しみにしている方もおられると思います。

2500kmも離れた西マリアナ海嶺からやってきた稚魚がこの蒲焼かと思うと、感慨もひとしお。
回遊してきたパワーを想像し、感謝の気持ちで頂きます。

今回もどうぞよろしくお願いいたします!

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 あたまに効くサプリメント(毎月1日、16日発行) 第23号

 2016/7/16 発行:日本ランドエンジニアリング株式会社
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■目次
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■1 コラム

■2 弊社セミナー情報

■3 新ビジネスを探る

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■1 コラム
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イギリスのEU離脱の国民投票

 投票結果が判るに従い日経平均株価は15,000円を割り、6月24日の終値は、
前日比1,300円超の下落(リーマンショックの時より大きな値下がり)し、
日経平均株価は14,952円となった。アメリカでも株価の値下がり幅は大きく、
世界経済への激震となった。

 円は瞬間的ではあるが100円を切り、円レートは、
102.33~102.34円と、2年7か月ぶりの円高水準となった。

 「株価の上昇」、「円安」の2つは、アベノミクス下における最大の成果と言えるもので、
日銀の異次元の金融緩和政策の成果である。

 しかしイギリスがEUを離脱することを決めただけで、これらの成果は概ね霧消してしまった。
イギリスは、まだ離脱した訳ではない。

 株価や円レートは、企業の業績や国内の金融政策や経済状況とはあまり連動しなくなっている。

 今後、「円安」になるのは相当の時間が必要となると思われ、「株価の上昇」も「円安」等の
前提条件が壊れており、容易には回復せず、乱高下を繰り返すように思われる。

 日銀の金融政策やアベノミクスは、経済に刺激を与えるもので、
経済の構造改革を進めるものではないという結果を表しているように見える。
より刺激的なことが起きると既存の刺激策は刺激ではなくなった結果である。

 消費税10%への増税は2年半延期されたが、この延期という政策について、
「賛成・反対」と考えるかというアンケートばかりで、これでは「賛成」という結果が過半になる。
2年半の延期が必要という結果を受けて、アベノミクスが日本経済にとって
「成功・経済回復過程・失敗」と考えるかというアンケートは取られていない。
マスコミのアンケートの取り方に、隔靴掻痒感を感じることが多い。

 不動産鑑定士である拙職は、日銀の金融政策が、株価と大都市部(名古屋も含めて)の
不動産価格に大きな影響を与えていると考えている。
大都市部の価格上昇の最も大きな原因は金融緩和と考えているからである。

 株価の大幅下落、円高の状況下で、日銀が金融緩和政策を直ちに変更するとは考えにくい。
Jリートや不動産ファンド、大手不動産会社等にとっては、
資金調達が比較的容易な金融市場が当分続くと思われる。

 株価の価格形成要因と不動産の価格形成要因が同じとは思わないが
何時名古屋の土地価格も転換期を迎えるのか注意が必要である。

 平成バブルの崩壊、その後のプチバブルの崩壊等を鑑み、
今度の価格上昇をどのように考えるのか、仕事柄注意深く見守っている。オンリーイエスタディ。

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■2 弊社セミナー情報
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【情報交換会】

毎回、今の名古屋の不動産市場で起きている事をテーマに、
セミナー形式を基本として、2か月に一回
講師と参加者双方向の交流・情報交換の場としています。
参加者のみなさまからは「勉強になった」「話の切り口が変わっている」等、
ご好評いただいています。あなたもぜひご参加ください!

★情報交換会日程

テーマ「正当事由(貸家編)」
日時:2016年7月26日(火)10:00~12:00
場所:りそな名古屋ビル地下1階第一会議室(伏見、弊社事務所所在ビル)

【不動産経営戦略セミナー】

賃貸アパート・マンションのオーナー様必見!
土地活用は本当に相続対策として有効なのか?
不動産の専門家として、誰も語らない土地活用の盲点についてお話しております。
判断の決め手となる情報やデータが満載です。

★不動産経営戦略セミナー日程

テーマ 「不動産資産の配分を考える」
日時 2016年7月20日(水)18:15~20:15
会場 ウィンクあいち10階会議室 1007

人の資産は「現金・預金」「株式」「保険」「不動産」等で構成されています。
しかし、これらの資産をただ保有しているだけでは万全かつ安心なライフプランとはいえません。
特に不動産の保有の方法は、本人の人生観やライフスタイル、
生き甲斐などが如実に反映されるものです。
さまざまな保有の方法から不動産資産の配分を考えていきます。

上記セミナーに参加を希望される方は、
このメールマガジン下部にあります連絡先にご連絡頂くか、
ホームページの問い合わせフォームよりお申込みください(担当:伊藤)
https://n-le.jp/contact/

今後のセミナー情報はこちらからご確認ください。
https://n-le.jp/seminar-info/

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■3 新ビジネスを探る
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「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」を読む
https://www.amazon.co.jp/USJ/dp/4041041929/

スタッフOです。
今回は、「
USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」という本のレビューです。

ネタバレを含むのでご注意下さい。

USJとは、大阪にあるテーマパークで、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの略称です。
USJの来場者数は開園からざっくりいって下がっており、2009年でゴールドマンサックスから
TOB(株式公開買い付け)されたのを機に、奇跡の回復があり今のような人気テーマパークとなってます。
こちらの記事が詳しいですね。
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO76056900T20C14A8000068/
そのV字回復を果たした時に中心的な役割を担ったのが著者です。

詳細は本書に譲りますが、まずはタイトルの答えです。
なぜジェットコースターを後ろに走らせる必要があったのか?ということですね。

1つは、USJ改革において資金がほとんどない、アイデアが求められたこと。
2つに、既存の施設を使って何かをやるという限定条件があったこと。
それらで徹底的に考え抜かれた上で、寝ている間夢でジェットコースターが後ろに走る絵が出てきたこと

シンプルなアイデアですがここにたどり着くためには、
吐き気のようなプレッシャーがかかっており、楽しいとか言ってられないわけです。
夢に出てきたのはそれくらい考えたからですね。

しかもこれは本書でいえば、三段ロケットの中の一つのアイデアであり、
ホームラン級のアイデアをなんとか形にしていって、戦略ロケットが出来ていく過程の一つに過ぎません。
他のアイデア実行や形にしていくのも非常に参考になります。

著者は本書で、確率思考ということについて触れています。
要は、確率を上げる、ヒット率を高めるために何をするか。もちろん100%成功することはありません。

確率を上げていくアイデアを入れていってより成功確率を高めること、
それも数学的な感覚で出来ると説明していて、参考になると思います。
また、著者流のアイデアの出し方なども書かれています。

USJでもすぐに斬新なアイデアが出てくるということはなく、
著者曰く「なぞなぞ」を解く前の課題設定、それを解くために考え続けること、
そして良い答えが見つかったらそれを実行すること。
それらが出来たからこそ、後ろ向きにジェットコースターが走ったに過ぎません。
なぞなぞを解くことがアイデアにつながるということですね。

しかし「アイデア」も大事ですが、アイデアだけでは形にならないわけです。
いくらジェットコースターを後ろ向きにすればいいのだといっても
それが実行出来なかったらやはり「アイデア」が良いだけでは駄目になります。
安全性への問題等反論もそこで出てきておりそれらを乗り越えた上での実行ですね。

吐き気がするとか気分が悪くなる、体調を崩すくらいの気分で、
なぞなぞを解きたいか。というと多くの人はそこまでやりたくないのではないかと思います
しかし、その先に楽しさや面白さが見えればそのプレッシャーもかなり緩和され、
心地よい刺激になるのではないかと思います。

新規事業を始めたいとか、考えたアイデアをどう形にしていくか。
それらについて理解を深めたい人にはおすすめの一冊です。

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大局観を失わず、地道に努力する

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あなたの健康と幸せをお祈りしています。

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